地域づくりサロン2021 みんなのコト~まちの出来事を自分ゴトに~
子どもたちのコトが6月29日㈫に開催されました。

国連子どもの人権条例批准されて25年。
四街道市ではこの条約を踏まえ、「四街道市みんなが笑顔のまちこども条例」が令和2年5月5日に施行されました。

1.策定の目的と経緯
四街道の条例は理念条例で、目的や役割、子どもの権利の4つの原則について書かれています。
子ども向けのパンフレットも作成され、子どもが自分たちの権利を知り、周りの大人はそれを保障する役割があると記載があります。

条例設立の経緯を策定メンバーよりお聞きしました。
子ども条例策定は県内では3市目。先行する流山、市原の条例を読みながら、「子どもにも読んでもらえる」条例を目指したたとのことです。
パンフレットは小中学校全校配布されました。大事なのは、子ども向けに作られた条例のパンフレットをどう活用していくかです。

209158262_833559240878198_580685978912471355_n.jpg

2.子ども条例を知ろう

「子どもの権利」の原則は4つ
①命を守られて成長できること。
 すべての子どもは健康に、自分の能力をのばして成長できるようにまもられること。
②子どもの最善の利益
 子どもに関することをするときは、「子どもにとって最も良いこと」を一番に考えること。
③意見を伝えられること
 すべての子どもは自分の考えや思いを伝えることができ、大人はそれを大切にすること。
④差別されないこと
 すべての子どもはどんな理由でも差別されず、子どもの権利を大切にされること。

役割としては、「市民」「市」「学校」、それぞれに役割があり、みんなで協力し合って、子どもの健やかな成長を支えると書かれています。

この条例を元に、具体的な取り組みとして、「こどもプラン」などの施策が実施され、地域では居場所の開催、学校では一人一人が安心して育ち、学べることができる環境をつくるよう努めるとなっています。

川崎市の子ども条例策定については子ども部会もあり、子どもが主体になってイラスト入りの啓発パンフレットもつくられ、権利について子どもが理解しやすくつくられていました。

209227935_325866695857261_8828192294965996551_n.jpg

3.ディスカッション

「子ども条例」は発行されたものの、学校で大人数のディスカッションは難しかしいようです。
家庭で読み合っても、子どもたちは大人が決めたことでしょ?と自分事にはなっていないとの意見も聞かれました。
ではどう活用していったらいいのでしょうか?

  • 子どものための居場所確保の資金と人材育成が欠かせないのではないか。条例をつくったからには大人にも実現する責任がある。
  • 子どもと居場所をつなぐ人が必要。そしてボランティアも大事だが、責任をもって仕事として関われる人の補償もあわせて必要ではないか。
  • 家庭で子どもの権利のすべてを保障するのは、子育て中の身としてはかなり大変。
  • あたりまえに考えてきた、「子どもの権利」を改めて文章で触れることで、「知ってるよ」と思う反面、ほんとに必要とされている子に「届くのかな?」という、条例策定と現状でのずれを少し感じた。   
  • 子育ての支援の充実は、子ども支援につながる。親が自分の気持ちを出せたり、話せたり、コミュニケーションしやすい場も並行して大事ではないか。     
  • あたりまえに考えてきた、「子どもの権利」を改めて文章で触れることで、「知ってるよ」と思う反面、ほんとに必要とされている子に「届くのかな?」という、条例策定と現状でのずれを少し感じた。   
  • 大人が変わる必要があるのではないか。子どもの権利を受け入れる態度など
  • 子どもの発言を保障する、居場所の確保が大事。
  • 外部講師による、学校での学習会などはどうか?権利について学び、最後にアンケートで子どもたちの声を集めることもできる。
  • 「子ども哲学」のような、少人数の学習会も子どもが意見を言いやすい。              
  • 大人もコミュニケーション、ディスカッションの練習の場が欲しい。意見を言う、意見を聞く練習をしたい。



さて、条例が発効された今、この「子どもの権利条例」をどう実現していくのか、まさに、「市民」「市」「学校」の連携が問われているなと感じる時間でした。
誰かが考えてくれるのではなく、それぞれの立場で、自分たちでアイデアを出し合い、それを実現していく。

まさに、「まちの出来事」は「自分ゴト」です。

209647554_851644055452753_478827133246369183_n.jpg