第1回「さちいち防災講座」が開催されました

  以前センターのブログでもご紹介したように、約300世帯680人の暮らすさちが丘1丁目は、30年ほど前に開発・建築された家屋の住民と、世代交代などで新築した若い世代が混在する街です。 住民の皆さんは、自分たちのまちのことを愛情をこめて「さちいち」と呼びます。

  さちが丘1丁目では、自治会への加入は必ずしも求められせんが、私たちの命を守る自主防災組織には自動的に参加することになっています。自主防災組織の役員や志のある皆さんは、これまでも防災グッズの入ったトートバッグやヘルメットを作成・販売し、その利益を子ども会や夏祭りに寄付するなどし「防災」と「若い世代」をつないできました。

 そうした永年の努力の甲斐があってか、今年自主防災組織の声掛けで、若い世代も含め自ら名乗り出た「防災支援の会」が発足。新しく引っ越してきた若い世代を中心に約20名がこの会に参加しました。そして防災の知識を楽しく学ぶことを目的に、定期的に「さちいち防災講座」が開催されることになりました。

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 6月25日に自治会館で開かれた第1回の防災講座には、防災支援の会、自治会の役員のほか、他地区からの見学者や防災士連絡会からの応援も含めて25人が参加。同行したお子さんの声も時折聞こえるにぎやかな会となりました。内容は以下の通りです。

①    ペットの防災についてのお話「ペットの命はあとまわし?」

   講師:日本ペット飼育協会 新井千里さん・山口のり子さん

②    我が家の備え「家の中の安全」

   防災士 永吉洋子さん  三浦誠さん (どちらもさちが丘1丁目在住)

以前より市内の大きな公園や文化センターで犬の飼い方講習会を開かれている日本ペット飼育協会。昨年の和良比小避難所開設訓練では、念願のペット避難スペースが用意され、参加者の大きな興味を集めました。今日は災害時に役立つペットのしつけや習慣についてのお話でした。
「ペットの防災グッズを揃えておくことは飼い主の責任。明日でなく今すぐ、普段使っている道具やえさを一つのバッグにそろえておいてください」「ペットの防災に真剣に向き合い、マナーを守って常に地域社会でペットともに生きているという意識を持ってほしいと思います」

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  続いて防災士お二人による息のあった掛け合い講座「我が家の備え」。「もしも地震などの災害がおきたら、どこに避難したらよいか知っていますか?」の呼びかけからです。
 「さちが丘1丁目は、4年前の改正により四街道高校に避難することになりました。四街道高校には7つの自治会から皆さんが集まります。そしてその避難所は、自分たちで運営しなければならないことを皆さん知っていますか?」
「しかも自治会の規模からいくと、さちいちの皆さんで避難できるのはたった90人。なので自宅が無事な場合は在宅避難が基本です。そのためにも家の中にいつでも安全に逃げ込むことのできる場所を作っておきましょう」 
 家具のレイアウト、固定するための道具、ガラスの飛散防止フィルム、感電ブレーカーそして災害伝言ダイヤルのこと‥。防災士ならではの豊かな知識と分かりやすい説明に、参加者は熱心にメモを取っていました。
 さちいち防災講座はこれからも地域の全員、あるいは親子に向けて、そして時季に応じて楽しく防災知識を高める講座を行っていくそうです。秋には段ボールを使ったピザ焼き体験など、タイトルを聞いただけでもワクワクしてくる内容。

 防災に限らず、地域の自治会主催の講座を若いパパやママが仕切り、会場にさまざまな年代の皆さんが集う風景は、なんともいえない安心感があります。様子を見守る自治会や防災支援の会の発足に奔走した皆さんは本当にうれしそうです。「この風景は、ここ数年かけて準備してきたことが花開いた結果です」        自分たちのまちは、さちいちで、そして地域で守るー。そんな皆さんの強い意志を感じた講座でした。

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