この冊子は、将来について考え始める中高生や若い世代のみなさんに向けて、さまざまな職業で働く方々の言葉を届けたいという思いから作成しました。
進路に迷ったときや、自分の未来を考えるきっかけの一つになればと願っています。

現在、市内で冊子の配布が始まっています。手に取ってくださった方もいらっしゃるかもしれません。

取材の中には、誌面には入りきらなかったお話がまだまだたくさんありました。そこで、限られたページでは伝えきれなかった経験や思いを、「裏ストーリー」として、ホームページやSNSで少しずつご紹介しています。

この裏ストーリーは、冊子に登場した10人の方それぞれの歩みや経験を、もう少し深く知っていただくシリーズです。
第1回は、「警察官」として働く楡金さんのお話をご紹介します。

冊子ではお伝えしきれなかった楡金さんの経験の中には、警察官という仕事の知られていない一面がたくさんありました。ここでは、冊子では紹介しきれなかったエピソードをご紹介します。


空港勤務で体験した「ドラマのような現場」

これまでの勤務の中でも、特に印象に残っているのが空港の警察署での経験です。

空港では、外国から来た人の落とし物の対応や、トラブル対応など、普段の生活ではなかなか想像できない出来事に関わることがありました。時には、飛行機の中で起きたトラブルに対応するため、実際に機内へ入ることもあったそうです。

「ドラマのような場面に立ち会うこともあり、最初は驚くことばかりでした」

大学時代に経験したアメリカ留学で身につけた英語が役立つ場面も多く、外国人の方への対応の中で、自分の経験が活かされていることを実感したといいます。


警察学校はどんな場所?

警察官になるためには、採用試験に合格したあと、警察学校に入校します。

警察学校での生活は、それまでの学生生活とは大きく変わります。規則正しい生活や訓練、勉強が続き、慣れるまでは大変だったと振り返ります。

「大学生活から一気に生活が変わるので、最初は驚きました」

現在は指導の仕方も変わり、寄り添いながら育てていくスタイルが増えてきているそうです。警察という組織も、時代に合わせて少しずつ変化していることを感じているといいます。


学生時代はダンスに夢中

意外に思われるかもしれませんが、学生時代はダンスに夢中だったそうです。

大学ではダンスサークルに所属し、4年間ほとんど毎日のように練習に取り組んでいました。留学中にも現地でダンスを学び、新しいことに挑戦する楽しさを感じていたといいます。

また、高校生や大学生の頃には、スーパーのレジやカフェ、ホテルのサービススタッフなど、さまざまなアルバイトも経験しました。

「いろいろな仕事を経験したことが、人と関わる力につながっていると思います」

今でも子どもと一緒にフラダンスを楽しんでいるそうです。


見えないストレスとの向き合い方

刑事課に所属していた頃は、精神的に負担の大きい現場に関わることもありました。家に帰っても、仕事で見た光景が頭から離れないこともあったといいます。

「自分では気づかないうちに、ストレスがたまっていたこともありました」

そんな時は、キャンプに出かけて自然の中で過ごしたり、家族との時間を大切にすることで気持ちを整えてきました。

仕事と向き合い続けるためには、気持ちを切り替える時間も大切だと感じているそうです。


まだ続いている「夢の途中」

楡金さんには、これから挑戦してみたい目標があります。それは、刑事課で経験を重ね、その先にある「国際捜査」の分野に進むことです。

留学経験や英語を活かしながら、さらに人の役に立てる仕事をしたいという思いが、今も目標として心の中にあります。

「まだ夢の途中です。これからもいろいろな経験を積んでいきたいと思っています」

冊子には収まりきらなかった多くの経験の中には、挑戦を続ける姿がありました。警察官という仕事の奥深さと、人として成長し続ける姿を感じることができるお話でした。