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「子ども達に文化的シャワーを!!貧困支援は文化資本支援から」

子ども見守りサポーター養成講座~子どもの居場所に必要とされるサポーターとはどんな人?~

日時:12月8日(日)13:30~15:30

講師:NPO法人パノラマ代表理事 石井正宏さん

四街道市内で子どもの居場所運営に関わっている方やボランティアに興味がある方、市外・県外からの参加者を含め総勢31名(スタッフ含む)が参加しました。
講師の石井さんが取り組んでいる神奈川県田奈高校での校内居場所カフェ「ぴっかりカフェ」の実践から子どもへの支援のあり方の多様性を学び、ワークショップではグループごとに居場所で考えられる場面についてディスカッションし、参加者で共有しました。

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目次:NPO法人パノラマとは

   子どもが置かれている現状~貧困、ひきこもり~

   居場所ってどんな場所?

   居場所カフェのコンセプト

   ワークショップ「居場所でみかけるシチュエーション、こんなときどうする?」

NPO法人パノラマとは

「すべての人をフレームイン」をモットーに、神奈川県横浜市にて2015年設立。主に高校生の予防的支援に取り組み、校内居場所カフェ事業と有給職業体験バイターン事業を行う。
神奈川県内の高校で「ぴっかりカフェ」や「BORDER CAFE」の運営を行い、年間200名ほどのボランティアが活動に参加している。

子どもが置かれている現状~貧困、ひきこもり~

日本の子どもの相対的貧困率は15.6%。これは、7人中1人が相対的貧困状態にあるということです。さらに、片親世帯では相対的貧困率が50.8%となります。相対的貧困とは、その国の文化水準、生活水準と比較して困窮した状態を指します。具体的には、世帯の所得が、その国の平均所得(等価可処分所得)の中央値の半分に満たない状態のことです。OECDの基準によると、相対的貧困の等価可処分所得は122万円以下、4人世帯で約250万円以下(2015年時点)です。

相対的貧困は外見から判断することが難しいのですが、親が低収入のためダブルワークやトリプルワークのため子どもが家事や兄弟の面倒を見ている、十分な教育を受けることができない、正規雇用につけない、教養がないため一般的な金銭感覚を身に着けていない、親と子どもの共依存など様々な問題があり、いわゆる「貧困の連鎖」が起こります。

子どもや若者を取り巻く問題として、「ひきこもり」や「自殺」も大きな課題です。教育と雇用の間でドロップアウト、すなわち中退や進路未決定になってしまうと支援機関に繋がるまで約10年といわれています。その間に「ひきこもり」になる人は年々増加し、今や日本全国で54万人。なかなか支援に繋がらないのが現状です。また、15~34歳の若い世代での死因の第一位は「自殺」というショッキングな現実を知りました。

学校という教育支援から離れてしまう前に、子どもをつなぎとめる予防支援が必要性を石井さんは語っていました。

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居場所ってどんな場所?

このような状況にいる子どもたちに絶対的に不足しているのは「文化的シャワー」だと石井さんは語ります。家と学校しか居場所のない子どもたちにとって、「親」と「教師」がいわゆる「大人」のロールモデルになります。

家=1st Placeでもない、学校=2nd Placeでもない、地域の居場所=3rd Placeに子どもを引き込むことにより、多様な大人に触れる機会をつくること、その大人たちから「文化的シャワー」を浴びることによって、子どもたちにとって身近な大人のロールモデルができ、社会につながるきっかけなることを目指しているそうです。

〇フリースペース(居場所)のフリー

・いつ来ても、いつ帰ってもいいフリー・他人のペースに合わせなくてもいいフリー

・誰とも喋らなくてもいいフリー・強制的に何かに参加させられないフリー

・価値観押し付けられないフリー

 

 居場所カフェのコンセプト

◆「貧困支援は、文化資本支援が必要。子ども達に文化のシャワーを!」

「ボランティアさんは、親でも先生でも支援者でもない「文化的な人メディア」です。」石井さんが高校内で居場所カフェを始めたきっかけとなった図書館司書さんの言葉だそうです。まさに「HUMAN LIBRARY」、多様な人とのコミュニケーションが子ども達にとっての文化資本となり、後々に社会関係資本(人脈)につながっていくとのお話が印象的でした。

 ◆「指導でなく支援」「専門性<関係性」

学校内居場所カフェには、評価をしない(点数をつけない)大人が必要とのことで、カフェを訪れる生徒さんと顔見知りになることからスタートし、「信頼貯金」を貯めることを心掛けているそうです。この「信頼貯金」の積み重ねが「この人になら話しても大丈夫かな?」という生徒との関係性につながるため、いかに暇な大人を演じるか!?がキーポイントだそうです。

ワークショップ「居場所でみかけるシチュエーション、こんなときどうする?」

以下の3つのテーマについて、グループディスカッションをおこない、みなさん熱心に意見交換されていました。会場での皆さんの意見をいくつかお伝えします。

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「生徒とLINEや名刺の交換はなぜダメか?」

・居場所=サードプレイスは、肩書を必要としない人間関係を作る場所。その点からも名刺は必要ないのでは。
・ボランティアとして「場」に関わるので、個人の付き合いではない。そのために、個人的なつながりは持つべきではない。
⇒校内で知り合った関係を、校外で継続するのはコンプライアンス上NGである。

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「進路に関する踏み込んだ助言は、どうしてダメなのか?」

・生徒の置かれている状況が分からないので責任を負えない
⇒家庭の経済状況や、本人の特性を考え、校内で時間をかけて進路指導をしている。学校での指導を水の泡にしない。

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「心配になる告白をされたので、振り返りの時間に報告した。どうしてダメなのか?」

・プライベートな内容を共有することがNGなのか?
⇒本人の知らない間に情報が流れると不信感が生まれる。大事なのは信頼関係。
緊急の案件は、必ずその場で「本人」の了解をとってから情報共有する。

なかなか判断に悩むワークもありましたが、学校内の居場所カフェという特徴を理解して、学校での指導の妨げにならぬよう必要な情報は先生方と共有することが大切ということでした。

◎アンケート感想より

・ずっと前からパノラマさんの活動が気になっていたので、石井さんのお話を直接聞けて涙が出そうでした。きっと何人もの子どもがそして大人が心救われているんだろうな!と勇気づけられました。まずは、身近にいる不登校の子どもたちの居場所を作っていきたい。仲間を見つけたいと思いました。

・不登校児の各居場所が学校にあるとどんなに楽に登校できるのではないかと日々思っていましたから、私にとってはタイムリーな講座でした。「専門性より関係性が大事」とても大事なことだと思います。

・具体的な心構えなどもっと大きな視点でとらえた内容をテンポよくわかりやすい言葉で伝えていただき、涙が出そうでした。

・「専門性より関係性」という言葉に励まされました。話してもらえる関係性をたくさんつくっていきたいと思いました。

・高校校内に居場所カフェがという場所があることを知りました。動画でカフェの様子を見ることができてよかった。

また、時間がもっと欲しかった。ワークの時間がもっとあってもよかったなどのご意見もありました。アンケートからの参加者満足度は96%、参加された皆さんにとって有意義な講座であったことが伺えます。

子どもの居場所支援には当センターも「子どもサポートプロジェクト」として、情報発信および居場所づくりに取り組んでいます。是非、この講座を機に子どもサポートについて一緒に考えていきましょう。

NPO法人パノラマ https://npo-panorama.com/

子どもサポートプロジェクト https://kodosapo.wixsite.com/website

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